2019年10月5日土曜日
ゆっくり喋ることはいいこと
仕事柄、ある程度の立場の人(会社の「部長さん」とか、アメリカで言うVice Presidentレベルの人)とお話をする機会があります。また、特許関係の仕事で弁理士さんと、契約関係で弁護士さんと話をすることもあります(どっちかといえばアメリカのほうが多い)。
こういう人たち、話をするとおおむね共通の特徴があって、皆さんとてもゆっくり話をしてくれるのです。これは日本人にとってとても分かりやすくてありがたいので、単純に喜んでいたのですが、話をする機会が増えるにつれ、これ、ちゃんとまねする努力をしたほうがいいのではないか、と思い始めてきました。
英語が母国語ではない人からすると、英語をすらすらしゃべって意思を伝えられるということが憧れだったり目標だったりします。もちろん私もそう思ってました。ネイティブスピーカーが「ぺらぺらぺらぺら」ってしゃべるのを聞いて理解して、すかさず割り込む、みたいな感じ。私自身はもうアメリカでの生活は累計3年半以上たっているし、仕事もしているので慣れてきていて、話の内容次第では(特に自分の専門分野とか)すかさず突っ込むこともできます。誰かに何かを説明するときにも一通り「だーっ」としゃべって、また言い方を変えて再度説明、とか、これは必要に迫られてやります。
でも、早くしゃべれることが本当に目指すべきことか、というのが疑問に思えてきました。。
で、実際にゆっくり喋るように試してみた。すると、これがなんとまあ、とても難しいのです。ゆっくり喋るのだから簡単、と思ってましたが、結局ゆっくり喋るということは、要領よく言わなければならないのです。これは難しい。日本語でも難しい。そして、ゆっくり喋り始めると、なぜか相手が待っている気がして、なんか焦ってしまうのです。ということでちょっと試してみたら全然ダメ。それに、話したいことを端的にまとめてから喋るのって、日本語でも難しい。何かを伝えようとして喋ればしゃべるほど、結局伝わらなくなっているんじゃないのか、と思います。
同業者の知人(アメリカ人)がある時社内で昇進して、部長的なポジションについたのですが、その後突然しゃべり方をゆっくりに変えてました。その前はすごい早口で、しかもあまりお上品ではなかったのに。どうやらそういうトレーニングを受けたんだ、と聞きました。やっぱり、それくらいしないとすぐにはできないだろうな、とも思います。
ということで、これは簡単ではありませんが、場数を踏むところから始めてみます。トレーニングも一度は受けてみてもいいのかもしれません。
英語ペラペラ、って、スピードを目指すものではないのだ、と思う今日この頃です。それってただの「世の中」イメージ。何かを学習するときにどこを目指すか、っていうのはとても大事だなと改めて思った次第です。
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