2019年2月4日月曜日

コミュニケーション力


いま流行のコミュニケーション力。仕事をしている人はたいていこの問題にぶつかると思います。私の今の仕事は、いろんな人をつなげて、お願いして回って仕事をしてもらうことなので、いかに意思を正しく、しかも受け取る側が気持ちよく伝えることができるか、というのは仕事の成果に大きく影響します。

いま、アメリカの会社で働いていて、まわりはみんなアメリカ人。同じオフィスにいる人は普通に話せば問題ないのですが、人によっては在宅だったりするので、コミュニケーションは(そもそも英語だし)難しいです。同じ場所に勤務していない場合、日本だったらさっさと電話して、そのあと確認のメールを送って終了、という感じですが、今は順序がちょっと違う。まず丁寧に状況を整理したメール(時にはPPTなんかで簡単な図を作ったり)を書き、それを送ったうえで必要あれば電話し、そのあと理解を確認するメールを交わしてようやく終了。最初のメールを丁寧に書くの時間がかかるのでコミュニケーション1回あたりの時間のかける量が多い気がします。でも、これのいいところはちゃんとやればちゃんと伝わることです。あとで話をしてみて「あれ~?」ということは実はあまり起きてません。

逆に、親会社の日本人と日本語でコミュニケーションしている際に、後で確認してみたら「あれ~?」ということがずっと多く起きていることに気づきました。なんでそうなってしまうかというと、一番大きいのは、私自身の油断だと思う。アメリカ文化はローコンテクスト文化と言われているので、英語でのコミュニケーションは背景をきちんと説明、整理してから説明に取り掛かります。が、日本語の場合はそもそも語学的にも不自由はないし、今まである程度の期間にわたって一緒に仕事をしてきた人たちなので、それほど必死に伝えなければと考えてていませんでした。英語でのコミュニケーションに気を取られていたというのもあります。だーっと書いたそれっぽいメールを送り、その返事をみて相手の理解を推し量って、まあだいたい伝わっていたら終了、みたいな雑な感じでした。今になってよく考えてみると、むしろこっちのほうがきちんと伝える努力が必要だったと悟りました。

これ、私が気づいたことでもなんでもないのですが、ハイコンテクスト文化においてこそコミュニケーションをとる際は気を付ければならないのです。なぜなら、お互い相手が「たぶん分かっているよね。この前提は」で話を進めてしまい、あとになって「あれ~?」ってことになる可能性が結構高いのです。ローコンテクストでは基本的にはそれは起きない。途中で必ず???となって、話が進みません。こういうのって、本を読んだり人から聞いていればどういうことかはわかるのですが、これをアメリカ人とのローコンテクスト文化でのコミュニケーションと並行してやってみると、その差が鮮明に浮かび上ががってきます。

ということで、今後もコミュニケーションをとるときは、油断せず、手を抜かずにやろうと思いました。


0 件のコメント:

コメントを投稿

違う言語を喋るときは性格が変わる?

同僚はアメリカ人なので会社では英語、家族は日本人なので家では日本語です。幸運なことに会社にも同じ日本人出向者はいながら、仕事ではほとんど関係しないので本当に英語のみ。トレーニングには最適です。 それで気づいたのですが、自分が英語でしゃべっている時はどうやらちょっと性格が違う人...