2019年2月14日木曜日

有機化学系論文のイントロって


有機化学の全合成とか反応開発の学術論文のイントロって、昔からへんだなーと思ってました。

「本論文で合成ターゲットとした天然物は、こんな変わった構造をしていて、こんな強力な薬理活性があるので非常に注目されているのです」とか「こういう部分構造は医薬品の中に多く見られるのでとっても重要なんです。だからそれを合成できる新しい反応を開発することにはとても大きな意味があるのです」とか、ざっくりこんな感じのイントロです。そして、それを解決するためにこんなアプローチを・・・と本筋のところが続きます。論文の本筋のところは、著者が最も力を入れて書くので全く問題ありません。そここそが論文の見せ所。

でも、このイントロの部分、なんか雑じゃないですか?後ろのほうはきちんと科学に基づいた論文できちんと裏付けをとっているのに、イントロは、悪く言えば「みんなが面白いっていってるから」「医薬品って何種類あるかわからんけど、とりあえず調べてみたらいくつか例が出てきたから、たぶんメジャーなんだよね」みたいな感じに見えます。こういうイントロはメインのところではないのですし、脚注と参考文献が付いたりするのでその場合はある程度理解できますが(私も学位論文では脚注を付けました)。。。一つの論文がすべてをカバーできないので、その部分は参考文献で、という行為自体には問題はないと思います。でも、なぜかそこがすごく雑に見えてしまうのです。そんなこと、思う人無いんでしょうかね。めったに論文を書く機会のない私にとっては、常に不思議としてあり続けているのです。

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