2019年5月13日月曜日

"Originals" by Adam Grant


最近ようやく読書をする余裕が出てきました。もちろん日本語。Kindleでダウンロードできるので、海外にいても問題なく本が手に入ります。US紀伊国屋に行けば日本の本も売ってるけど、イメージ的に3-5割増し。

ということで本の紹介です。アダム・グラントのOriginalsという本です。日本でどれだけ売れているのかわかりませんが、Amazonではすごく良い評価です。

Originals アダム・グラント


前作のGive and Takeは会社の人が紹介してくれたので知りました。世の中で「何となくこうだと思われていること」が、そうではないということを実験によるデータを持って説明してくれます。そのアプローチがとても面白くて著者の名前を憶えていました(ちなみにダン・アリエリーの「予想通りに不合理」もそんな感じのアプローチで、とても面白い本でした)。

その中で特に面白かった話を紹介します。

演説とか、講演とか、そういうたぐいのものの原稿を書くとき、できる限り締め切りギリギリまで提出せずにクオリティをあげるほうが、より良いものになる、そうです。これだけ聞けば、当たり前かも、とは思います。しかし、たくさんかけることが大事なのではなくて、早い段階で決めてしまうと、その枠から出なくなるのが問題であることを指摘しています。早めに「枠」を決めてしまわなければ、考え直す機会が生まれて、よりクリエイティブで良いものになると。もちろん考えもせずにただ時間を後回しにすることが有効なのではないことも実験によって検証しています。さらに、その原稿を書くに至るまでにどれだけ考えたか、ということが影響するとも書かれています。具体的にMartin Luther King Jr.が有名なワシントンでの”I have a dream"の講演の際、なかなか草稿の作成を始めず、しかも有名な”I have a dream"は原稿にすら書かれていなかったそうです。

もう一つ、特に面白かったのが「早く意思決定して一番のりをすればビジネスで成功しやすい」という見解についての研究結果です。実際のデータを持って、一番手が最も儲かるわけではないということを示しています。その理由は本に書かれているので割愛しますが、こんな感じで検証すると、人の思い込みとか、信じていることって、結構あてにならないなーと思うのです。

ここまで読み返してみると、どうも本の良さを十分できていそうな気が全くしないのですが、とりあえずブログに上げちゃいます。

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