2019年5月25日土曜日

CCから失礼します。


メールのCCに連なっている人がメールのやり取りに口を出すときは「CCから失礼します」って断ってから発言されるのを時折見かけます。あとで「聞いてない」とならないように念のためCC入れておきました、的な人からはよっぽどのことがない限り返事は来ない。それが「お作法」みたいな感じに見えます。あ、これは日本(というか出向前にいた職場)の場合。

一方、いまの職場ではそんな感じの習慣はありません。原因の一つは、会社が小さいので関係者の人数が少なく、従ってCCをする人数がそもそも少ないこと。もう一つは、これは多分社風なのだと思いますが、なんでも即断即決したいので、何かを思いついた人は速攻でメールを送ってその会話を閉じようとするから、のようです。

会社の大きさも、仕事の進め方も相当違うので差が出るのは当然なのですが、「CCとか関係なく仕事を早く進めるためには遠慮なく口を出す」という習慣は、とてもいいことだと思います。例えば、AさんとBさんがメールでやり取りしていて、C、DさんがCCされていた時、Aさんの質問をBさんでも答えらえるんだけど、Cさんが先に応えちゃう、みたいな感じ。これのいいところは、たまたまBさんがメールを返すことができなかったときにも、AさんはCさんの返事をみて仕事を先に進めることができることです。デメリットはCさんの勘違いで、間違った回答をした場合、Aさんの時間が無駄になります。でもBさんはたいてい携帯でメールを読むことはしているので、もしCさんが間違った返事をしていたら、目の前の仕事をちょっと止めて「そうじゃない」というと思うので、(時差などがない場合は)問題はほぼ起きません。

まあ、これも唯一の正解はないのですが、私の性分として横から口出ししてでも無駄なことをしないようにするほうが好きです。

メール返信までの時間


前にも書いたかもしれませんが、また最近そんな話をしたので書いてみます。

普段のメールの多くはチャットに近い感じで短く、早くやり取りすることが多いです。多くの人がバラバラの場所で働いているのでこうなっているということだと思います。すぐ返事が来るのはとても便利。一度慣れると、相手の返事が遅いと非常にストレスが溜まります。一方、日本で仕事していた時はよくやってましたが、いきなり電話をかけることはありません。

あるアメリカ人の同僚に、「メールの返事はどれくらいに帰ってくることを期待しているか?」と聞いたら「24時間以内」とのことです。この同僚の社会人経験は2年程度なので、それほど長く社会人してたわけではないです。その人が言うには、「時差があることは理解できるので、例えば日本に送ったメールが数時間以内に帰ってくることは期待していないが、でも、USの昼間に日本にメールを送ったら、翌朝には何らかのメールが帰ってくることを期待している」とハッキリ言ってました。仮に問い合わせに即答できないにしても、「問い合わせを受けた」ことをお知らせする返信くらいはしてほしいと(acknowledge
する、と言ってました)。

ちなみに日本にいた時でも、各部門の部門長さん以上の人のメールはめちゃ早いです。ただ、こっちでは管理職でもない普通の人でもメールの返信が早いことが多いです。

とここまで言ったものの、USでのメールの速さは若干やりすぎとも感じます。私は急ぎのメールで無ければ土日は返信しないようにしてます。携帯でメールをちょっとチェックしたときに、これがその人宛なのかわかるようにタイトルを工夫するとか、返事を求める人の名前をメールの最後にきちんとかくとか、そういう心遣いは必要だと思います(土日に限らず)。

アメリカの祭日の前後


5/27はMemorial Dayで全米的に祭日です。祭日は週によって違うこともあるけど、この日は連邦政府が決めた大事な祝日なので、おそらくほとんどの週が休みと思われます。戦没将兵追悼記念日。アメリカ軍の扱いはやっぱりいろいろ特別なところがあるので、大事な日というのもわかります。そして、この日は別の意味があって、この日から夏が始まるのです。

プールがオープンしたり、キャンプ地がオープンしたり、国立公園のいろんな機能がオープンしたりします。そして、夏を楽しむためにみんなバケーションを取るようになります。

こっちで生活していて気づいたのですが、祭日が少ないこともあって、祭日の前の金曜日(つまり今日)は、実態としてほぼ休みです。正確にいうと、朝は会社にはいるんだけど、なんかみんなソワソワしています。で、ちょっと油断すると昼頃には消えちゃう。そうそう、朝も道路はとても空いてました。そして多分金曜の夜からどっかに出かけて、月曜日の夜に帰ってくればほぼ3日まるまるお出かけできます。国土が広いので移動に時間がかかるからかもしれませんが、でも金曜の午後に移動できるといいですよね。こんな自由度がある仕事ばかりではないと思いますが、身の回りはこんな感じです。

なので、USの人に仕事を頼むときはこのことを念頭に置いといたほうがいいです。

ということで今日はおひるごはん食べたら帰っちゃおうかな。

2019年5月13日月曜日

"Originals" by Adam Grant


最近ようやく読書をする余裕が出てきました。もちろん日本語。Kindleでダウンロードできるので、海外にいても問題なく本が手に入ります。US紀伊国屋に行けば日本の本も売ってるけど、イメージ的に3-5割増し。

ということで本の紹介です。アダム・グラントのOriginalsという本です。日本でどれだけ売れているのかわかりませんが、Amazonではすごく良い評価です。

Originals アダム・グラント


前作のGive and Takeは会社の人が紹介してくれたので知りました。世の中で「何となくこうだと思われていること」が、そうではないということを実験によるデータを持って説明してくれます。そのアプローチがとても面白くて著者の名前を憶えていました(ちなみにダン・アリエリーの「予想通りに不合理」もそんな感じのアプローチで、とても面白い本でした)。

その中で特に面白かった話を紹介します。

演説とか、講演とか、そういうたぐいのものの原稿を書くとき、できる限り締め切りギリギリまで提出せずにクオリティをあげるほうが、より良いものになる、そうです。これだけ聞けば、当たり前かも、とは思います。しかし、たくさんかけることが大事なのではなくて、早い段階で決めてしまうと、その枠から出なくなるのが問題であることを指摘しています。早めに「枠」を決めてしまわなければ、考え直す機会が生まれて、よりクリエイティブで良いものになると。もちろん考えもせずにただ時間を後回しにすることが有効なのではないことも実験によって検証しています。さらに、その原稿を書くに至るまでにどれだけ考えたか、ということが影響するとも書かれています。具体的にMartin Luther King Jr.が有名なワシントンでの”I have a dream"の講演の際、なかなか草稿の作成を始めず、しかも有名な”I have a dream"は原稿にすら書かれていなかったそうです。

もう一つ、特に面白かったのが「早く意思決定して一番のりをすればビジネスで成功しやすい」という見解についての研究結果です。実際のデータを持って、一番手が最も儲かるわけではないということを示しています。その理由は本に書かれているので割愛しますが、こんな感じで検証すると、人の思い込みとか、信じていることって、結構あてにならないなーと思うのです。

ここまで読み返してみると、どうも本の良さを十分できていそうな気が全くしないのですが、とりあえずブログに上げちゃいます。

2019年5月1日水曜日

違う言語をしゃべるときの性格の違い


先日一緒に日本に出張したアメリカ人同僚がこんなことを言ってました。
  • 「違う言語をしゃべるときの人格は言語毎に違うのもになる」
  • 「違う言語をしゃべると、その人がデキそうか、そうでないかの印象も違う」
うーん、前者についてはなんとなく、そんな気はする。自分も昔はそうだったのですが、周りに知っている日本人がいる状態で英語を話す、ということがなんだか気恥ずかしくてイヤでした。今はもう慣れましたが、この気恥ずかしい気持ちの原因の一つが、この「違う言語では違う性格」という要因ではないかなと思います。英語でのコミュニケーションの時は基本は相手に伝わるように言わないと目的が達せられないので、アイコンタクトとか、身振り手振りとか、イントネーションとか、そういうのをアメリカ人っぽくするのです。そのためには、性格とは言わないにしても、自分のどこかを変えないとなかなかできない。自分自身のケースで人格の違いまで意識したことはないのですが、人から見るとそう映るのだと思われます。

ちなみに、デキるデキないの印象は積極的にしゃべるかどうかが鍵のようで、そもそも会議で全然しゃべらない場合はやっぱりデキないと思われてしまうようです。英語の会議でしゃべれなかった人が、日本語になったとたんに喋る、しかも専門的な話をきちんとしているように見えると、同じ人とは思えないくらい印象が違うのだそうです。個人的には「しゃべればいいってもんじゃないだろう」と思うけど、そういう文化なんでしょうね。



違う言語を喋るときは性格が変わる?

同僚はアメリカ人なので会社では英語、家族は日本人なので家では日本語です。幸運なことに会社にも同じ日本人出向者はいながら、仕事ではほとんど関係しないので本当に英語のみ。トレーニングには最適です。 それで気づいたのですが、自分が英語でしゃべっている時はどうやらちょっと性格が違う人...